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執筆者の写真樹 小方

制作物についてのお話。



最近になって、描くものが以前と変わり、少しずつ「何を作るのか」というものが固まってきました。 きっかけはライブペイントとP100号の制作でした。 以前より 頭で考えることが好きで、「考えて作ることこそ大切だ!」というスタンスでした。 確かに考えて コンセプトを構えて作ることも大事です。現代アート 等は特に。 ただ 自分の使っている素材、スキル(具象)と、表現したいこと(「シュプレマティスム」や「ミニマリズム」の文脈から持ってきた、記号的な画面構成 等。) にどうしても溝ができてしまう状態でした。 どうにも頭でっかちというか 「独りよがり」なスタイル になってしまっていました。

しかし、ライブペイントから 「誰に向けて描いているのか。」 ということを再確認したこと、P100号の制作から その考えを日本画の画面に落とし込むこと。これらを基に、これまでの「独りよがりの考え」を捨てて、次に行こう と思いました。







自覚はあまりなかったですが、やはり肩の力が入っていた以前の作品は 改めて見ると息苦しさを感じます。







「どう見てほしいか」 「どう見せたいか」 ということよりも、もっとシンプルに 「どういった人に届いたら嬉しいか」 「なぜそれを描くのか」 「そのために何を描くのか」 を考えてみました。

今の答えとしては 普段 弱い存在として蔑ろにされている「やさしいひと」へ向けて描く。 それは そのひとに対して 「生きていて良い。」 「そこに居るだけで良い。」ということを提示するため。 そしてそのために、「不安定で不明瞭なままでも 存在している」ということをテーマにモチーフを選び取り描く。 と。こうなりました。



これから また変わっていくかとは思いますが、今後 突き詰めていきたい主題です。

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